飲食業界23年、現役料理長です。
今回は「飲食業界でフリーターは危険ですよ」のお話です。
飲食業界においてフリーターのアルバイトのかたは非常にありがたい存在です。
1つの店舗で長く働いてくれるフリーターのかたは、社員並みの生産性があるからです。
しかしながら、「社員なみの待遇は得られない」ので注意が必要
乱暴な言い方をすると「上手く使われてる」といえます。早く将来のためにも就職・転職など考えましょう。
飲食業界で働く「フリーターのかたが気をつけるべき5つのこと」を解説したいと思います。
- スキルアップできない
- 毎月の給料が不安定
- 居心地が良いと危険
- 年齢は増える
- 上手く使われている
フリーターはスキルアップできない
長年同じ店舗で昨日と同じような仕事を毎日していても自身のスキルアップにはなりません。
スキルアップするには「適度な負荷が必要」になります。
長年のアルバイトのかたに、社員が負荷を与えてスキルアップさせようと滅多にしないでしょう。
なぜか?
長年同じ店舗で働いてくれるアルバイトのかたの力量がわかっているからです。
与えられた【ポジションをこなしてくれればいい】と社員は考えています。
社員とアルバイトのかたのあいだで、無駄な衝突を回避したいのが原因です。
なので、ある程度の仕事が出来ると褒めも怒りもされない状態になります。
フリーターのアルバイトは居心地がいい
さきほどの続きになりますが
- 社員に怒られることもなく
- 長年働いていれば時給も高く
- 仕事内容も理解しており
- 休みたい日は休める…
上記のようであれば、すごく居心地が良くないでしょうか?
居心地が良い状態こそ危険といえます
【社員がフリーターに与えている環境】は、会社の判断で与えているわけではありません。
*上場企業など、しっかりとマニュアルのある企業は除く
甘い環境のフリーターのかたが社員になった時「社員の仕事ができるでしょうか?」
社員の仕事はアルバイトとは違います。
フリーターの期間が、長ければ長いほど社員になった後はつらいでしょう
フリーターアルバイトの年齢問題
居心地が良いフリーターとしての暮らしを続けていても歳はとります。
年齢、時間はすべての人にとって平等です。
20歳のフリーターと30歳のフリーターは同じではありません。
年齢を重ねるほど、仕事や人生の選択肢は少なくなっていきます
例えば、20歳のフリーターの子が新しく入社しました。
- 仕事内容はまだまだですが
- 社員に対して従順で愛想もよく
- 向上心も強く
- とても好印象です
30歳のベテランフリーターさんは
- 仕事内容に隙は無いのですが
- シフトの休日希望も多く
- 社員に対しても反抗的…
若いフリーターの存在により、社員は今まで頼りにしてきたベテランフリーターさんが邪魔な存在になります。
今まであまり怒られることもなかったのに、ある日を境にあたりが強い…
今まで居心地がよかったベテランフリーターさんは我慢できません。
仕事を探し始めます。ところが…
30歳を超えて社員未経験の人の求人は数少ない
面接までたどり着いてもこう言われます
「あなたは今まで何をしてきたのですか?」
「あなたのスキルは何ですか?」
怖い話です
以上のような流れを、言葉は悪いですが「飼い殺し」と言います。
- スキルアップさせず
- 温かい環境を与え
- 怒りもしない
しかし年齢は必ず増えます。
年齢が増えると仕事が無いということは、一般的に常識です。
(会社が社員に対して行うこともあります)
年齢により仕事の求人が無い状態まできたら、急に扱いを悪くするのです(リストラ候補)
「居心地がいいということは、危険な状態でもある」と理解しましょう。
フリーターのアルバイトは上手く使われる
フリーターのアルバイトのかたは、店舗にとって非常にありがたい存在です。
意図的に「飼い殺し」してやろうと思っていなくても「そうなりやすい」のです。
わたしもアルバイト経験が長かったのですが、23歳くらいの頃に気づきました。
「オレは上手く使われてる」だけだと
そんな経験もあるので、わたしの店舗ではフリーターのかたにスキルアップを意識することや「飼い殺し」に注意することも教えています。
あなたに怒ってくれる人は、大切な人なのかもしれません。
怒ると雰囲気も悪くなるし生産性も下がり、もしかするとアルバイトのかたが辞めるリスクもあります。
仕事に対して「うまく注意すること」は非常に難しいのです。
- 上手く使われたいのか?
- スキルアップして未来を見るのか?
あなたは選択する必要があります
フリーターのアルバイトは毎月の給料が不安定
フリーターのベテランさんでも、毎月の給料が安定することは難しいでしょう。
飲食業界には繁忙期や閑散期があります。
社員は固定給なので、アルバイトの人件費を削る場合「ひと月の労働時間の多いベテランさん」が削られます。
毎月の給料が不安定ということは、毎月の生活も不安定になるということです。
実家暮らしのフリーターさんは大丈夫だと思いますが、一人暮らしのフリーターさんは厳しいでしょう。
生活は人生の基本なので、25歳までには
- 社員として飲食業界で生きていくのか?
- 他業種に転職するのか?
を決めたいところです。
新型コロナウイルスの飲食業界フリーターへの影響
新型コロナウイルスの影響を理由に、アルバイトの雇用できない店舗・企業を多くみかけます。
わたしの働く店舗でも同様です。
コロナの状況において「アルバイトの収入の不安定さ」を強く感じられたのではないでしょうか。
アルバイトの立場はかなり弱いです
日本全国でワクチンを接種し、集団免疫を身につけるまで飲食業界は過酷な状況が続くでしょう。
「他業種に転職する」という選択肢も必要かもしれません(IT系は伸びています)
コロナの状況といえ、伸びている飲食業態(大手デリバリー・地方の飲食店など)もあります。
やるべきことは「なるべく早く就職・転職すること」です
最近は、就職・転職のお手伝いをしてくれるサイトがあります。
わたしが登録してるサイトは3つ
(わたし自身コロナの影響で、いつ店舗・企業が倒産するかわからないので登録だけは済ませました)
飲食業界のホール業や他業種の仕事を多く紹介してくれるdoda
飲食業界に特化して、調理の仕事も多く紹介してくれるのはこちら
まとめ
フリーターのアルバイトのかたに伝えたいのは、年齢は必ず増えるということです。
スキルアップは、社員アルバイト問わず意識したいところです。
居心地がいいと感じたら「上手く使われてるんじゃないか?」と疑う意識を持ちましょう。
自身のスキルがある程度まで上がったら
- 飲食業界で社員になるか
- 飲食業界があわないと感じたら他業種への転職
を考えてください。
25歳までには考えたい事柄です
わたしは、人生において関わる人の数は多くないので、せめて自分が関わった人だけでも幸せになってほしいと思っています。
現状に満足して変化を望まないアルバイトのかたもいます。
生き方は彼らが望んだことなので、自分の考えを強要しませんが…
「あなたはどう生きますか?」
転職サイトに登録して、1歩を踏み出すことから始めてみませんか?
自分の人生を変えるには、行動するしかありません。