飲食業はなぜブラックになったのか?過酷な時代と現状について
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飲食業界はなぜブラックなんだろう?

飲食店はブラック企業なのになぜ働くの?

飲食業界がブラックになったのは「時代背景」が深く関係しています。

飲食業界22年、現役料理長のコロネです。

飲食業界は1980年以前「ブラック企業」など無く、飲食店も従業員に対して優しかったようです。

1980年代から全国チェーン居酒屋ブームが起こり、激しい価格競争が始まり「ブラック企業」が誕生しました。

2019年6月現在は、飲食業界でも労働環境の見直しが進み「ブラック企業」が減りつつあるのが現状です。

詳しく見てみましょう。

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飲食店はブラックじゃなかった?

 

1960年以前は、飲食店で修業して「調理技術と料理知識を学び出店独立する」というスタイルが一般的でした。

飲食店は再現性のある商売で、立地さえ間違わなければオーナーとして暮らしていけました。

再現性に必要なのが「調理技術と料理知識」で、それを教えてもらうために長時間労働や安い給料で働いていました。

将来「独立して成功が約束されていた」からです。

独立出店(オーナーとして成功)のために働いていたので誰も文句を言うひとはいませんでした。

この制度を「のれん分け」といいます。

「のれん分け制度」

のれん分けとは、寿司屋・日本料理店・蕎麦屋などで、長年働いてくれた従業員へ報いるため「暖簾(のれん)=屋号」の使用を許し独立を認める仕組みで、現在のフランチャイズ展開に似た感じです。

フランチャイズの場合は、登録料・食材や業者の指定・毎月のロイヤリティなどお金に関するしばりがあるのですが「のれん分け」は自由な印象でした。

「のれん分け」制度は現在も残っており良心的な企業もあります。

良い文化だったと思います。ところが…

飲食店が過酷な仕事になったのは「全国チェーン居酒屋」ブーム

「のれん分け」制度に目を付けた方々による1980年代の「全国チェーン居酒屋」ブームの到来です。

先ほども書きましたが、飲食店は再現性が高いので「利益構造が明確」であれば各地に出店していくだけで儲かるシステムなのです。

1980年代の飲食店はまだ数も少なく、利益を多くあげていたので従業員に対する給料も良かったと聞いています。

「飲食店は儲かる!」そんなウワサを聞きつけ、多くの企業が飲食業界に参入し従業員にとって地獄が始まります…

飲食店の社員は地獄な環境

 

多くの「チェーン居酒屋」が参入したことにより激しい競争が始まります。

激しい競争は「安売りの価格競争」になり、その負担は従業員が背負うことになっていきます。

ブラック企業の誕生です。

以前の「長時間労働の風習」だけが「みなし残業」として残り、従業員は洗脳と思考停止され暗黒の時代へと突入します。

*みなし残業や36協定についてはこちらもご覧ください。

ブラック企業の特徴
長時間労働
基本給が安い
残業代が未払い
パワハラ
人手不足
休日が少ない

以上のような内容がループし「飲食業界はブラック」に至りました。

飲食店がブラックになる具体的な理由

飲食店の内情は、

  • 家賃・光熱水費など固定費
  • 食材費(ドリンク含む)
  • 人件費
  • 雑費(消耗品など)
  • 純利益

以上のように構成されています。

食材費を抑えるとコストパフォーマンスが下がり「客離れ」する可能性があり、利益を追いかけると抑えれる部分が「人件費」のみとなり従業員の犠牲で成り立つブラック企業が誕生します。

1990年代に私は飲食業界に入るのですが、すでに「ブラック企業」が当たり前の環境になっており誰も文句を言わない状況でした。

当時の上司に「なぜ飲食店は労働時間が長いのですか?」と聞くと「飲食業界はそんなもんだ」ですまされた記憶を鮮明に覚えています。

全国チェーン居酒屋では、高度な「調理技術と料理知識」を学べず、独立出店しても失敗する方も増え、ブラック企業にすがりつく従業員がますます「飲食業界のブラック企業化」を進めることになりました。

ご覧のように飲食業界は急にブラックになったのではなく、少しずつ長い間を経て企業や上司から従業員は洗脳された訳です。

飲食業界以外の人からすると「なぜ過酷な条件で働いているの?」と思われていたかもしれませんが、飲食業界にいる人達にとっては「普通のこと」だったのです。

現在の飲食業界は?

現在2019年6月の飲食業界の様子は「ブラック企業」が減りつつある印象です。

飲食業界ブラック企業減少の理由

ブラック企業減少の理由
大手飲食企業が国からマークされてるから
少子高齢化・ブラック企業イメージによる人材不足

大手飲食企業が国からマークされてるから

飲食業界の大手企業は特に国からマークされています。

なぜか?

もし不当労働行為などがあった場合、摘発すると中小企業に対しての「見せしめ」になるからです。

中小企業を細かく取り締まるより「効果的である」からです。

ですから現在の大手飲食企業の労働環境は整っているといえます。

私も実際に上場企業で働いていましたが、労働環境は良かったです。

少子高齢化・ブラック企業イメージによる人材不足

現在の飲食業界の人材不足は深刻です。特に20代がかなり少なくこの先、人材不足による倒産も増えるでしょう。

高条件の企業に人が集まり、ブラック企業が閉店して店舗を減らしてる印象です。良いことだと思います。

飲食業界のブラック企業の見分け方

飲食店 ブラック企業 見分け方

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現在の「ブラック企業の見分け方」で参考になることをお伝えします。

  1. 上場企業は安心?
  2. 頻繁に募集掲載している
  3. 給料提示が好条件

上場企業は安心?

上場企業の労働環境問題などが発覚すると株価に影響します。

先ほども書きましたが、国が大手企業をマークしてることもあり、現在の上場企業は労働環境問題などにナーバスになっています。

私が働いた上場企業の様子

週休完全2日制で「有給消化をしなさい」と催促され、ひと月の半分が休日の時もありました。

繁忙期(年末年始)以外は、8時間労働の1時間休憩でしっかり帰宅しました。

繁忙期は労働時間が多かったですが、もちろん残業代をしっかりいただきました。

会議もありましたが、出勤扱いでみっちり8時間色々な勉強の機会も頂きました。

わたしが上場企業を辞めたのは苦痛だからではなく個人的な理由でしたが、知り合いからは「もったいない!辞めない方がいい!」と助言もいただきました。

現在も上場企業に残っていれば、もっと良い待遇でお仕事してると思います(笑)

それほど上場企業は信用できます。

頻繁に募集掲載している

ブラック企業の可能性が高いです。

頻繁に募集掲載してる企業には「何かしらの問題がある」のが明白です。

その掲載理由が「新規出店、企業拡大」と書いていても信用できません。

転職を考え求人を見る際は、長いスパンで見たほうが良いと思います。

転職を考えていなくても求人広告に目を通すと現在の飲食業界の動向がわかります。

待遇が好条件過ぎる

「ホントに?」というほど好条件の求人があります。

飲食業界においていざ入社してみたら条件が全然違う」ということはよくあります。

目安になるのは昔ながらの方法ですが「年齢給が基準」です。

例えば、20歳の経験が少ない人に月30万円払うでしょうか?

「実力で給料取り放題!」みたいな求人も見かけますが企業はある程度の利益構造を持っています。

利益構造とは儲かる仕組みがあるという事で実力ではありません。

では、実力とは?

長時間労働ということです。

長時間労働で、しっかり給料をいただければ「需要と供給の関係が成立する」ので、わたしが口出しするつもりはありませんが、

問題は支払われないケースです。

このような状況で「最初の話と条件が違う!」と揉めます。

気をつけて下さい。

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ブラック企業で働くメリットが無いからです。

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