2020年始めから世界的に猛威をふるっている新型コロナウイルスの登場で、世の中の形は急激に変化した。
現在は、2020年11月…冬の乾燥した時期が迫っている中で「第三波」が到来している。
飲食業界の12月といえば、1年で1番の繁忙期だ。もし、ここで感染者が増え、営業短縮や営業自粛になった場合、多くの飲食店は倒産するのではないだろうか…
私は飲食業界で20年以上仕事をしてきた。
その間、ずっと考えていたことがある。
飲食店の本質とは何か?
「全国展開し数百店舗!売り上げ数億円!」それが本質とは思えない。すべての企業とはいわないが、利益を出してる裏には従業員の犠牲も多くみてきた。いわゆるブラック企業だ。
拝金主義の裏には「つねに誰かの犠牲がある」
また、拝金主義が飲食店の本質とも思えない。
では、飲食店の本質とは何か?
- 地産地消
- 飲食における新たな価値を提供する
- 非日常を演出する
以上の点をふまえながら「新型コロナウイルスに負けない飲食店」について考えてみたい。
飲食店の本質は地産地消
新型コロナウイルスの影響で飲食業界が苦しいのは皆さんご存知かと思う。しかしながら、その中で売り上げを伸ばしている業態や店舗も存在する。
都市部は家賃が高額で、入客数が減るとストレートに影響を受ける。入客数が見込めるから家賃が高いのであって、そのチカラが無いのなら都市部での営業にメリットはない。
最近聞くのは、地方郊外店舗の売り上げが好調なこと。
都市部での飲み会が減り、地方郊外の地元飲みが増えているようだ。
地方郊外の仕入れルートは、卸業者を使わないことがある。その地域の特産品を生産者から直接仕入れているのだ。
都市部に出荷されれば高額な品でも、地方で長い付き合いのある生産者は安価で卸してくれる。
その背景には「お金ではない人と人の心の繋がり」を感じる。
地元の人のための愛される飲食店…そうなりたいものである。
飲食における新たな価値を提供する
地元で暮らしていながら、特産品や郷土料理を知らないことは少なくない。
特産品であったも上物は高額の値段がつくため、都市部へ流れてしまうこともある。
その結果どうなるのかというと、地元民でありながら地域の「本当の味」を知らないということになる。
飲食店には、その地域や地方の美味しい食材や調理法を、お客様に伝え教える役割があるのではなかろうか。
そう考えると、大手企業の居酒屋などは、飲食の本質よりも「皆で過ごす時間」を大切にしてると思う。
皆で過ごす時間も大切だとは思うが、あまりに多くの飲食店が「その需要にのみ」対応しているよう感じる。
飲食店の本質を重視してる店が少ないということは狙い目でもあり、大手が出来ない商売の形ともいえるだろう。
個人店が、大手とやり合う必要性はないのだ。
飲食店の本質「非日常を演出する」
新型コロナウイルスの影響で流行った、デリバリーやテイクアウトも非日常といえる。
日常的に、デリバリーやテイクアウトをするお客様は珍しいだろう。
新しく店舗を出店するにも、既存店でもデリバリーとテイクアウトは必須になった。
コンセプトを決めて非日常を演出する、アミューズメント系レストランも以前流行った。しかし、新型コロナウイルスの影響で下火になっているのではないだろうか?
アミューズメント系レストランは、初期投資も莫大な金額が必要で、これから減っていくだろう。
小さな個人店で非日常を演出するなら、BGMや食器、メニュー構成や店内の雰囲気まで細かく作り込む必要がある。
まとめ:新型コロナに負けない飲食店とは?
今回は、将来も共存していかなければならない「新型コロナウイルスに負けない飲食店の形」について考えてみた。
- 地方のお店
- 地産地消を心がける
- 飲食店の本質である、食材と技法を重視する
- 細部まで非日常を演出する
以上のように考えられる。
そして、新型コロナウイルスで感じた最も重要な問題点は「店舗家賃」ではないだろうか。
これから飲食店を開業するなら「住宅兼店舗」の形に思う。
住宅兼店舗なら、お客様が減っても住宅ローンを返済するだけで済む。もしローンが終わっていれば、実質家賃0円だ。
私が出店する時は絶対に「住宅兼店舗」にする。逆に、その形が出来ないなら出店しないほうが良いだろう。
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