飲食業 繫盛店と潰れる店の差は「目先の売り上げ」を取りにいくこと
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いつまでたっても忙しくならない…

この先、やっていけるのだろうか…

こんな悩みを抱えるオーナーの方は多いです。

どうも飲食業界22年、現役料理長のコロネです。

今回は飲食業界の繫盛点と潰れるお店の差をお伝えします。

繫盛店には「明確な利益構造と目標に対する行動」があります。

潰れるお店は「手当たり次第に行動」してしまいます。

詳しく見ていきましょう。

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潰れるお店はランチ営業を始める

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今まではディナー営業しかしていなかったお店がランチ営業を始めます。

原因はディナー営業のみでは採算が合わなくなってきてるからです。

ランチ営業を始めると「従業員・主に社員の労働時間が長くなり」ディナー営業に支障をきたすようになります。

例えば…

「明日のランチ営業の仕込みが間に合わない」

「ランチ営業をしてるのでディナーの仕込みが追いつかない」などの理由です。

ランチ営業で疲弊してディナー営業が疎かになって、充分な社員の人数がいれば問題ありませんが少数で働いてる場合の店舗状況は深刻です。

街コンを開催し始めたら危険

ランチ営業を始めて「労働時間や疲労具合に対して満足な利益」は見込めません。

ランチ営業は客単価が安いからです。

ランチ営業の単価の安さの状況を打破しようとすると「街コンの開催」へ向かいます。

街コンは決まった人数を集めてくれて、料理の品数も決まってるのでカンタンに売り上げを伸ばすことが出来ます(利益率は低い)

「売り上げが伸びるのなら良いのでは?」こんな疑問があると思います。

売り上げが伸びるのはいいのですが、いつしか「街コンの売り上げがあるから大丈夫!」と街コンに依存するようになります。

ここで問題なのは「街コンの売り上げ」が当該店舗の根本的な解決になっていない事です。

「街コン」開催に依存すると危険

解決すべき問題は「ディナー営業の売り上げ」であるのに、ランチ営業・街コンと「違う手法での売り上げ」に依存すると危険です。

街コンは条件が合わないと「主催者側が開催しなかったり、急な打ち切り・開催店舗を変えられる」など不安定だからです。

「街コン」に依存した状態で急に主催者側に手を引かれると飲食店は潰れます。

このパターンで潰れるお店は多いです。気をつけてください。

街コンに慣れてくると「更にカンタンに集客できる方法」を探すようになります。

チケットサイトの利用

チケットサイトとは?

例えば…【5千円の内容を3千円でご利用出来ます】などとサイトに登録して集客を図ります。

カンタンにいえば「安売り戦略」でチケットは前売りで販売し、来店日時を決めない予約販売のような感じです。

基本的に安売りなので店舗にとって将来性は無いのですがカンタンに売り上げを確保できます。

街コンとチケットサイトに手を出すと店舗側は将来的に繋がる為の努力をしなくなります。

朝からランチ営業をしながら街コンのパーティーをこなし、ディナーはチケットサイトで集客出来ればそこそこの売り上げが確保できるからです。

街コンやチケットサイトは根本的な解決にならない

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「街コン」主催者側に切られる

先ほども書きましたが、街コンは人数が集まらなければ開催できません。

街コン開催後に「お客様に対してアンケート」を実施しているところもあり「今回の開催店舗はイマイチだ」などの意見があれば街コン主催者側からのオファーは無くなります。

店舗側が利益重視に走ると料理内容でバレてしまい主催者側に見放されます。

「チケットサイト」を使用してる人は2度と来ない

安売りチケットサイトを利用してる人は「ずっとそのサイトを利用」しています。

言い換えれば「一定数の人達が一周したら終わり」のイメージです。

チケットサイトに登録し販売しても売れなければ意味がなく「2〜3ヶ月で1周する」印象です。

サイト内の人から飽きられてチケットも売れなくなります。

街コン主催者側から見放され、チケットも売れないとどうなるのか?

店が潰れるまで時間の問題

今までの営業を「街コンやチケットサイト」に頼ってきた結果、毎日「ランチや街コン・チケットの予約」に追われる日々で将来的に繋がるような他の人達への営業をしていません。

その状況で「街コン・チケットサイト」を外されると何が残るのでしょう?

飲食業界で何か戦略を仕掛け結果を出すには「早くても3ヶ月」の時間が必要です。

3ヶ月、店舗の運転資金は耐えられるでしょうか?

早くても3ヶ月…その先も、結果が出ない可能性すらあります。

「目先の売り上げ」を取りにいく店舗はよく潰れています。

気をつけてください。

「安易に結果が出ること」は他店に対する優位性もなく誰でも出来る事だからです。

「安易に結果が出ること」の他の例は、「戦略性の無い安売り」も同じ印象です。

非常に簡単です。価格を安くするだけですから…

「安さを入店動機」として他の商品やサービスで回収し、コストパフォーマンスが高い内容であれば大丈夫です。

そのような次に繋がるような戦略が必要なわけです。

まとめ

飲食店に限らず売り上げの悪い店舗には「必ず理由」があります。

「売り上げの悪い理由」の本質を改善せず、目先の売り上げを追いかけても最終的に何も変わらないのです。

特に個人経営の場合は「目先の売り上げ」が欲しいところです。

戦略的に街コンやチケットサイトを使うのは良いと思います。

「目先の売り上げだけ」を追わないよう心がけてください。