飲食業界で独立して出店することは皆さんが目指すところでしょうか?
飲食業界は出店と廃業のいれかわりが激しく、
独立出店して【3年で7割が廃業】して、
【10年生き残れるのはたったの1割】のお店だけです。
【かんたんに出店できる】ので廃業する確率が高い印象です。
そんな厳しい業界で独立する前に少しでも内情をお教えしましょう。
出店するお店の【明確な利益構造】はありますか?
【飲食店の利益構造】とは、
- どんな人に
- 何を売って
- いくら儲けるのか?です。
【利益率10%が目標】となるでしょうか。
小売業も同じくらいですが【食材はいつまでも保管できず】人件費の割合も他業種とは違います。
人件費は、
【売り上げに応じて比率が上下】しますがヒマだからといって【極端にカットできないので固定費】と考えます。
原価は、
売り上げに応じて流動的になりますが【個人店の食材原価は40%】ほどかけないと【他店と差別化できない】でしょう。
最近では家飲みも多く【お酒の品揃えも差別化】していかなければなりません。
前置きが長くなりましたが、わたしの考える【明確な利益構造】を説明したいと思います。
利益構造の例 イタリアン
売りたい商品(儲かる商品)
ピザ、パスタ 原価率15%前後
お酒の差別化(ワンコイン500円)
高級ワインのグラス売り(飲み比べができる【家庭では難しい】こと。)
以上のような感じです。
全ての【食材原価を3〜40%にする】と料理の印象が弱くなります。
【ピザ15%+肉料理65%÷2=トータル原価率40%】このようなイメージです。
【売りたい料理は原価率の低い商品】や【高い確率で注文される商品】にしておいて、メインの魚や肉料理で原価をかけ安く提供して【お得なイメージ】を持たせます。
これはわかりやすい例としましたが、このような明確なイメージがあるでしょうか?
雇われのサラリーマン時代とは違い【自分で全てを考え】ていかなければなりません。
立地のターゲット層は明確ですか?
【立地の客層、周りの価格帯を知る】
- その地域の顧客が何を望んでいるか?
- 立地に対しての客層への価格設定
- 家賃設定
は理解されてますでしょうか?
独立するなら【絶対に路面店がオススメ】です。
いくら立地がよくても【2階以上や奥ばった店舗になると客足は全然違います。】
まわりにジャンルが競合する大手のお店はないでしょうか?
安売り戦線に参加すると【資本力やオペレーションの差が大きく】負ける確率が高くなるでしょう。
ご自身のやりたいお店が【総合居酒屋的なジャンルが広いお店は危険です。】
最近の傾向をみていますと【食の細分化が進み特化した料理】が好まれている印象です。
(例 餃子 干物 小龍包などの専門店)
【独立出店】することがゴールになっていませんか?
【これからがスタートで独立することがゴール】ではありません。
これから、
【いつまで続けていけるのか?】の戦いです。
飲食業界で【修行して独立】というのを「先人たちの呪い」とわたしは呼んでいます。
「ほんとうにその独立は必要ですか?」
先人達の慣習になんとなく習っていないですか?
独立して「食べていけたらいい」くらいの感覚の人に出店はオススメしません。
おそらく売り上げ見込みを下回ってくるでしょう。
「食べていければいい」なら雇われのほうがリスクが低く安定しています。
充分な開店資金(運転資金)はありますか?
わたしの知り合いで3か月で閉店した人がいます。
2か月で廃業するくらいの運転資金で開店しようとしてた人もいました。
これは珍しい例とは思いますが開店資金にお金を使いすぎて、
【運転資金がわずかになってしまわないよう】気をつけて下さい。
初めのひと月ふた月は、
「知人が来店してくれるので大丈夫だろう…」といった甘い考えは捨てたほうがいいです。
「もし来てくれなかったらどうしますか?」
経営するのなら【最悪の事態を想定して準備すべき】かと思います。
現在の飲食業界は、ネット販促業者1社の独占禁止法ギリギリのもと非常に厳しい経営をしいられています。
ネット販促しなければ入客が見込めないとなるとこれも固定費になってきます。
お店(仕事)を休むことは損失
独立出店すると【店休=売り上げが無い】ことになります。
サラリーマン時代のように【休みの日もお給料が保証され有給休暇】のようなありがたい制度もありません。
体をこわして入院などしたら、その時点で終わるかもしれません。
非常にリスクが高い挑戦といえます。
これからの飲食業界の正社員は…
【飲食業界の正社員】は人手不足と若者の飲食業界離れで、この先お給料も上がり待遇も良くなるでしょう。
【安い給料で待遇の悪い会社(ブラック企業)は淘汰されていく】と予想されます。
わたしの知人で【独立して前職並みの給料が取れてる人は片手でも埋まらない】ほどです。
飲食業界で独立して出店するということは【未熟なわたしの意見などわかっていて当然のレベル】だと思います。
もし、この記事で心が揺らぐようなら【まだ今やるべきでは無い】のかもしれません。
【人生において何度もあるチャンスでは無い】ので完全なる状態での出店を願っています。
出店独立を見送りたくなったら…
出店する気だったけど「やっぱりやめようかな?」
と思った時どうするべきなのでしょうか。
現在の仕事や待遇に不満がない
現在のお仕事を続けるべきです。
年齢や周りの環境で【自分も独立しなくては】と焦る必要はありません。
現在の仕事や待遇に不満がある。及びすでに退職してしまった
転職先を探しましょう。
現在の飲食業界の調理師不足は深刻なので良い条件のお仕事はあります。
周りの友人や知り合いに「出店する」と言ってしまった手前、
後に引けない雰囲気でも…
【プライドは傷ついても誇りは絶対に傷つかない】
誇りとはあなたが今まで積み重ねた
- 経験
- 知識
- 技術
そこは他者には脅かされない絶対的な領域です。
わたしの知人の例
わたしの知り合いで出店すると言ってるかたがいました。
どうやら言ってしまった手前の雰囲気で出店に向けての動きも遅く困っている感じでした。
わたしは「まだ今じゃなくてもいいと思う」と告げ、そのかたは転職し職場で出会った女性と結婚されました。
今も会社で働いています。
プライドや勢いでの出店はオススメできません。
飲食業界のゴールは出店することだけではない
実際に個人店で働いてみると【サラリーマン時代の給料額や待遇が大変ありがたい事】だったと気づきます。
【独立後は前職の給料を超えれるか?が一つの目標】になると思います。
とはいえ「飲食業の本質は何なのか?」を考えるとお金のことだけではないので独立してみるのもいいかもしれません。
わたしの知人の様子を見てますと【独立におけるポイントは利益構造のみ】といえます。
その点が【理解できない】【構築できない】のなら独立するにはまだ早いかもしれません。
料理は美味しくて当然で【経営力が重要だ】と思います。
最後までお付き合いいただきありがとうございました。
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