
あらゆるウイルス感染症から身を守るには、わたしたちが免疫力を上げることが重要です。
「医食同源」といわれるように、健康と食事の関係性は深く「食材や料理レシピで免疫力を上げましょう」という記事になります。
飲食業界23年、現役料理長です。
免疫力を上げやすい食材とレシピをお伝えします。
免疫力を上げやすい食材について
免疫力を上げるとは、人体においてどのような状態が望ましいのでしょうか?
免疫力=抵抗力と考えますと「体を冷やさない」ことがポイントになりそうです。
体を冷やさない=体を内側から温める食材を摂取する必要があります。体を温める食材として「根菜」が有名です。
人参
人参はビタミンAの宝庫といわれ、体内の粘膜を正常に働かせるチカラがあります。
れんこん
れんこんは、ビタミンCが多く含まれ白血球の働きを強め免疫力を高めます。また食物繊維も豊富で感染症に対する抵抗力をつける成分が含まれています。
じゃがいも
じゃがいもは、ビタミンCが多く含まれ白血球の働きを強め免疫力を高めます。
ブロッコリー
ブロッコリーは、ビタミンCが多く含まれ白血球の働きを強め免疫力を高めます。さらに、ブロッコリーに多く含まれるビタミンEは血行を促す効果もあります。また、食物繊維も豊富で感染症に対する抵抗力をつける成分が含まれています。
ゴボウ
ゴボウは、食物繊維が豊富で感染症に対する抵抗力をつける成分が含まれています。昔から精がつく食材として重宝されてきた滋養豊富な伝統野菜でもあります。
ゴボウの栄養は皮の部分に多いので、皮はむかず包丁の背でこそげる程度がオススメです。
ニンニク
ニンニクは、硫化アリルと成分を含み、一部が体内でアリシンという成分に変化し免疫力を高める効果があります。
ビタミンB1…体内の糖質の分解を促進
ビタミンB2…代謝を促進し、細胞の活性化を促す
*疲労がたまると、免疫力と抵抗力の低下につながります
玉ねぎ
玉ねぎは、硫化アリルと成分を含み、一部が体内でアリシンという成分に変化し免疫力を高める効果があります。
長ネギ
長ネギは、硫化アリルと成分を含み、一部が体内でアリシンという成分に変化し免疫力を高める効果があります。
ほうれん草
ほうれん草は、免疫力をアップさせるカロテンを多く含みます。
シュンギク
シュンギクは、免疫力をアップさせるカロテンを多く含みます。その含有量はほうれん草以上で、茹でると効果がさらに高まります。また、独特の香りは食欲の増進・消化促進などの働きがあります。
かぼちゃ
かぼちゃは、三大抗酸化ビタミンと呼ばれるビタミンE・ℬカロテン・ビタミンCが豊富に含有されています。ℬカロテンは粘膜系の正常化や免疫力の向上、眼精疲労を癒す働きがあります。
ビタミンE・ℬカロテン・ビタミンCは、脂溶性ビタミンなので、油炒めなど油分と一緒に摂取すると栄養素をしっかりと吸収できます。
ヨーグルト
ヨーグルトは、腸内環境を改善する働きがあります。腸内環境が整うと免疫力があがるといわれています。
免疫力を上げやすい料理レシピについて
免疫力を高める料理メニューのポイントは根菜類や緑黄色野菜、キノコ類などを使用したバランスの良い食事です。
体を冷やす食材を加熱せずに食べることは控えましょう(ビールも体を冷やすといわれています)
体を冷やす野菜の見分け方は「地上」で育った野菜は体を冷やすといわれており「地下」で育った根菜が体を温める食材といわれています。
- カレー(根菜を加えた)
- シュンギク(ほうれん草)のごま和え
- 野菜たっぷりのスープ
- マイタケしめじのガーリックソテー
以上のようにメニューの一例をあげましたが「使いたい食材を決め」大手レシピサイトをご覧になるほうが早いでしょう。
こちらから「クックパッドのレシピ」がご覧になれます
免疫力を上げるバランスの良い食事には多くの栄養素が必要

rawpixel / Pixabay
免疫力を上げるには「5大栄養素をまんべんなく取り入れた」バランスの良い食事をとるのが重要です
- タンパク質
- 炭水化物
- 脂肪
- ビタミン
- ミネラル
タンパク質について
タンパク質は、ギリシャ語で「プロテイン(いちばん大切な)」といわれます。
その名の通り、骨や筋肉・血液・ヒフ・ホルモン・免疫細胞など、わたしたちの身体を構成するあらゆるものが、タンパク質で合成されています。不足するとヒフや粘膜が弱くなり免疫力はダウンしてしまいます。
毎日の食事で「良質なタンパク質を摂取する」よう心がけたいところです。
良質なタンパク質とは…アミノ酸がバランスの良く含まれているタンパク質のことです。
良質なタンパク質とは何に含まれているのでしょうか?
乳製品・卵・大豆・大豆製品など
肉類と魚介類をメイン料理として毎日交互に食べる
朝食は「ご飯・味噌汁・玉子焼き・魚」または「パン・牛乳(豆乳)ベーコンエッグ」など、よく見かけるバランスのとれた定番のメニューが健康に良いといえます。
炭水化物について
栄養学では、炭水化物は「糖質と食物繊維の総称」として扱われており、消化酵素では分解できずエネルギー源にはなりにくい食物繊維を除いたものを糖質と呼んでいる。
「食物繊維」は体内に吸収されませんが、健康のために重要な役割を果たしており「第6の栄養素」ともいわれ注目されています。
コレステロール値を低下させる
高血圧の予防
低カロリーで肥満防止
生活習慣病の予防
腸内環境の改善(便とともに排出・善玉菌が増える)
生活習慣病の予防と腸内環境改善により、感染症に対する抵抗力をつける狙いとしてオススメします。
食物繊維が多く含まれる食品をご紹介しておきます
食物繊維の多い食品とは?
- 穀類…玄米・トウモロコシ
- 豆類…納豆・おから
- イモ類…さつまいも・里芋・こんにゃく
- 野菜…ごぼう・セロリ・アスパラガス・青菜類・キャベツ・白菜
- 果物…柑橘類(みかん・グレープフルーツ)バナナ
- キノコ類…しいたけ・しめじ・えのき
- 海藻類…わかめ・寒天・ところてん
脂肪について
脂肪は、動植物に含まれる栄養素の一つ。日本の栄養学では脂質と呼ばれます。
脂質は、炭水化物・タンパク質と共に「三大栄養素」と総称され、多くの生物の栄養素です。
ホルモンや細胞膜・核膜の構成
皮下脂肪として臓器を保護
体を寒冷から守る
脂溶性ビタミン(ビタミンA・D・E・K)の吸収を促す
感染症から身を守る「ガードの役割となるビタミンA」の吸収を促し、寒冷から体を守ってくれます。
良質な脂質は4種類
- 飽和脂肪酸…動物性食品(牛肉・卵・バターなど)植物性食品(ココアバター・ココナッツオイルなど)
- オメガ9脂肪酸…オリーブオイル・アボガドなど
- オメガ6脂肪酸…大豆油・ゴマ油など
- オメガ3脂肪酸…サバ・いわし・アジ・えごま油など
「避けるべき油」は、酸化した油(揚げてから時間が経っているなど)と人工的な油(マーガリンなど)です。酸化した油を摂取すると細胞や遺伝子を傷つけてしまうことが分かっています。人口的な油は生活習慣病のリスクが高まります。
「油っぽいものを摂取すればいい」というわけではなく、良質な脂質を選びたいところです。
ビタミンについて
ビタミンA(ℬカロテン)で粘膜を強くして喉や鼻をガードします。
全身をおおうヒフや粘膜は、身を守るバリアです。特に鼻や喉の粘膜には細菌やウイルスが侵入しやすく、その箇所を健全に保つためにビタミンAを積極的に摂取しましょう。
バター・鶏卵
ビタミンAの前駆体である「プロビタミンA(カロテンなど)」が多く含まれる食品は野菜
特に緑黄色野菜(ほうれん草・人参・トマトなど)
ミネラルについて
ミネラルは人の体内で作ることはできないため、毎日の食事からとる必要があります。
カリウム・カルシウム・クロム・マンガン・鉄
コバルト・銅・亜鉛・セレン・モリブデン・ヨウ素
ミネラルはビタミンと力を合わせて「補酵素」というアシストする役割であり代謝を高める働きもあります。
ミネラルが不足すると代謝が滞り、体内の機能を十分に発揮できない状態になります。
(ミネラルを含む主な食材では、肉や魚、野菜、海藻、牛乳・乳製品など)
バランスの良い食事まとめ
バランスの良い食事のコツは、いろいろな食品を揃えることです。現代人は忙しい日々に追われ偏食になりがちです。
偏食はオススメできませんし、感染症が流行してる時の「無理なダイエットも危険」だと思います。
バランスの良い食事をとるためには、献立を1週間ぶんくらい考えたほうが効率的です。
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日々が忙しいなかで「バランスの良い食事」と、お悩みなら宅配サービスを利用してもいいかもしれません
免疫力を上げるには食事「だけ」ではダメ
免疫力をあげる食事について書いてきましたが、栄養価の高い成分さえ摂取していれば大丈夫なのでしょうか?
免疫力を上げる・感染症に気をつけるには
- 手洗い・うがいを撤退する
- 人混みを避ける
- 乾燥に注意する
- 睡眠を十分にとる
- 体を冷やさないよう心がける
- 血行をよくする
- ストレスをためない
以上のことも大切です。
ストレスや妊娠中は免疫力が落ちるといわれており感染症に十分な注意が必要です。
*ストレスについて詳しくはこちらの心理学サイトをご覧ください
https://sinrigakusaron.com/sutoresu-kokoroniataerueikyou
バランスの良い食事と充分な睡眠、ストレスの少ない暮らしが免疫力を高めます。